南アフリカワインの予備知識

   


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■躍進する南アフリカワイン

穏やかな地中海性気候の下、ブドウ栽培に最適な気候に恵まれた南アフリカ・ケープタウン周辺では、350年も前からワインを造り続けてきた。現在は、約600のワイナリーが存在し、数多くの高品質なワイン(約6000種)を生産してる。最近では国際的なワイン大会で数多くの賞を受賞し、世界的にも最も伸びているワイン生産国の1つである。(ワイン生産量世界9位)south_africa_wine_map

■南アフリカワイン350年の歴史

約350年前(1655年)にオランダ人、ヤン・ファン・リーベック(1619年4月21日 - 1677年1月18日 オランダの植民地監督者であり、ケープ植民地を建設したことで知られる。)がブドウの苗木をヨーロッパからケープタウンに持ち込んでワイン生産が始まる。220px-Jan_van_Riebeeck

1659年2月2日に南アフリカ史上初のワインが生産され、2009年には南アフリカワイン誕生350周年を迎えた。1600年代後半のヨーロッパでの宗教改革によって、多くのユグノー(新教徒フランス人農民)が南アフリカに渡ってきてワイン造りが更に発展する。ナポレオンが活躍した1800年前後には、南アフリカのデザートワイン(今のクレインコンスタンシア・ヴィンデコンスタンス)がヨーロッパの王侯貴族らにもてはやされた。20世紀後半のアパルトヘイト(人種差別政策)時代は世界への輸出が閉ざされたが、1990年代前半の民主化後、再び世界市場に復帰。高品質でリーズナブルな南アフリカワインは、欧米で絶賛され、生産量・輸出量も飛躍的に伸ばしている。
(南アフリカワインの輸出データ:1995-2007年で335%:南アフリカワイン協会HPより)

■2010年ワインスペクテーター3月号のデータ:国別90点以上のワイン率と平均価格

201104160915034f8南アフリカのワインが世界一コストパフォーマンスが高い

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■最適な気候と厳しい環境基準

ケープ・ドクター
南アフリカ・ケープタウン周辺では、あまり農薬を使用しなくても良いほど、ブドウ栽培に最適な気候に恵まれている。それは、豊かな太陽の恵みと、強い風により空気が乾燥し、様々な病気や害虫を寄せつけないからだ。(現地ではこの風のことを「ケープ・ドクター」(ケープのお医者さん)と呼んでいる)

有機栽培
収穫時期(2-3月)には、ほとんど雨が降ることはない。一般的には、防カビ剤を必要な時に散布する程度で、防虫剤や除草剤などを使用しないワイナリーが多い。具体的には、例えば防虫剤を使用せずに、畑にアヒルやホロホロ鳥を放し飼いにしていたり、化学肥料の代わりに鶏糞や有機肥料を使用している。また、除草剤の代わりにブドウ畑に麦を植えて雑草が生えないようにしているなど、環境に配慮した栽培を行っている。収穫は丁寧に手摘みされている所が多い。

環境保全
また、政府による厳しい環境基準(IPW:環境に優しいワイン生産プログラムのガイドライン)が設けられており(世界でも最も厳しい基準の国の一つで、欧米やオーストラリアなどの国々が見学に訪れる)、減農薬・酸化防止剤微量使用、リサイクルの徹底など、環境的にも人体的にも健康的なワイン造りが行なわれている。

酸化防止剤
酸化防止剤の使用量の許可基準については、ドイツ(300mg/L以下)やフランス(350-400mg/L以下)などのヨーロッパの国々に比べても使用制限量が一番低く設定されている。(南アフリカでは250mg/L以下)
保存料(ソルビン酸)などもあまり使われることがない。
収穫量も大抵のブティックワイナリーは平均5-8トン/ヘクタール前後で生産量を抑えながら、むしろより良質なブドウを栽培することに努めている。

南アフリカワインの証明書

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南アフリカのワインのどの瓶を見ても、ボトルネック(瓶の首のところ)にはこのラベルが貼られている。これは、南アフリカ農業省の中にある「ワイン&スピリット・ボード(委員会)」が分析検査した結果、「合格品」であることを証明している。世界には沢山のワイン産地があるが、国をあげて「サステイナビリティ(持続可能な)」とはっきり書いた国は南アフリカが初めてである。南アフリカのワインが、単に「コストパフォーマンスの高い国」ではない、「環境」という重要なキーワードを持つ国いうことが分かる。つまり、南アフリカは環境に配慮したワイン生産という点で世界をリードしてる。

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